【アニメで英語】監獄学園シーズン1 第7話

監獄学園シーズン1の第7話から。

ガクトが青春をささげた関羽のフィギュアを自ら壊してみんなを守った後の感動の(?)名シーン。

これは、ガクトが関羽になったかのようにかっこつけて語ることもあって、たぶん字幕もガクトの部分は上品な言い回しになってる気がします。

だから、日常会話で使うような表現ではないのかもしれないですが、仕事で英語を使っていると、こういう格調高い英語を使えるようにならないとダメなんだよなあと、しみじみ思うことが多いです。

この会話は、そのまんま英語の教科書に載せてもいいような勉強用には素晴らしいやり取りだと思う。

【原作セリフ】

キヨシ:いいのかよ。。。

ガクト:あれでよいのでござるよ。

キヨシ:けど、あのフィギュアはお前の青春をかけた。。。

ガクト:フィギュア可愛さに友を売ったとなれば、それこそ関羽様に顔向けできぬ。もっと早くこうするべきでござった。小生、7年どころか、一生をドブに捨てるところでござった。

キヨシ:ガクト・・・

ガクト:キヨシ殿、今まですまんでござる。キヨシ殿がいじめられるのを見て見ぬふりをして・・・。もう二度とかような卑劣な行いはいたさぬでござる。

キヨシ:ばか、お前が俺に謝ることなんて一つもねえよ。

【字幕】
Kiyoshi: Are you sure about this?

Gakuto: It was for the best.

Kiyoshi: But, you tied your whole adolescence to that figurine.

Gakuto: If I end up selling out friendship for my figurine adoration, I would not be able to face Guan-Yu sama. I should have done this sooner. Yours truly very nearly cast not just a mere seven years, but a whole life away into the sewer.

Kiyoshi: Gakuto…

Gakuto: Kiyoshi-dono… I’m sorry for everything that I’ve done. For the feigning ignorance of the the bullying that you have endured. I shall never again conduct myself in such a dastardly manner as this.

Kiyoshi: You idiot. You don’t have a single thing to apologize to me for.

【字幕解説】
1. Are you sure about this?

これは、そのまま、「これで本当にいいのかよ」という意味。

2. It was for the best.

For the bestは”ベストのために”、つまり、”できる限り”という意味。なので、「あれができる限りなんだ」、「あれが最善なんだ」という意味。

たぶん、We did our best(俺たちはできる限りのことをした)でも意味は通じるんだろうけど、それだとポジティブすぎるので、主語をItにすることで、「あれでよかったんだよ」という少しクールと言うか、突き放したような、さみしい感じを出してるんだと思う。

直訳:「あれでよかったんだよ」

3. But, you tied your whole adolescence to that figurine.

adolescenceは青春期、思春期。

tieはネクタイのタイで、結びつけるという意味。この場合の使い方は、意味は分かるけど結構珍しい使い方のような気がします。自分を強く結びつける、それだけ自分をささげていたという意味なんでしょうね。この言い方はかっこいいのかな?

英語字幕は配給会社によって異なるのですが、別の字幕では、tie toではなく、stake on(賭ける)を使って、But, you staked your whole adolescence on that figurine. としていました。

直訳:「でも、お前、全青春をあのフィギュアに捧げてたじゃないか」

4. If I end up selling out friendship for my figurine adoration, I would not be able to face Guan-Yu sama.

End up ~ingは何々して終わる、sell outはうっぱらうの意味。

私はこのEnd upの使い方は出てこない。 If I sold out firendshipとして、「もし友情を売っていたら」でも意味は通じるんでしょうけど、end up (何々して終わる)を噛ませることで、「もし友情を売って終わっていたら」、「もし友情を売るような結末を選んだのであれば」と言った感じを出しているのでしょうね。

よくよく考えてみると、日本語でも、「売ってしまっていたら」と、「売っていたら」ではなく「売ってしまって」いたらと「しまった」をつけるわけで、この「しまった」は手仕舞い・お終いの「しまい」ですから、英語も同じということか。

直訳:「もしフィギュア愛のために友情を売ってしまっていたら、関羽様に顔向けできない」

5. I should have done this sooner.
そのまんま、「私はこれをもっと早くすべきであった」

6. Yours truly very nearly cast not just a mere seven years, but a whole life away into the sewer.

Youre trulyは小生(私)の意味。要するに本当は丁寧な言葉で「わたくしめは」という意味なんだけど、エリザベス女王に手紙を書く場面とかでない限り使わないから、多くの場合、このアニメで歴史オタクのガクトが自分のことを小生を呼ぶのと同じように、ふざけた感じの「私」。ただこの場面では、全力でかっこつけているので、おかしいわけでもない。

Castは流す。流してどこかにやってしまうという意味で、Cast awayを使っている。 sewerは下水道。

Very nearlyは、「非常に近い」→「何々する寸前であった」の意味。

Not A but Bなので、AではなくBの意味。

直訳:「小生は、単なる7年ではなく、人生全部をドブに捨てるところだった。」

7. I’m sorry for everything that I’ve done.

そのまんま「自分がしたこと全部ごめんなさい」

8. For feigning ignorance of the the bullying that you have endured.

これはかっこいい。たぶん普通は会話じゃ使わない格調高い言い回しだと思う。

一個前のI’m sorry を受けているので、Forから始まっている。

FeignはPretendと全く同じ意味らしい。ただ、日本語で言う「忘れる」と「失念する」がまったく同じ意味なのと同様に、Feignの方が、レアと言うか、小難しく、かっこつけた感じなんだと思います。

そして、別の配給会社の字幕では、実際に、For pretending not to noticeとして、普通な感じで「気づかぬふりをして」「見て見ぬふりをして」を英訳していました。

その点、For feigning ignorance ofは、シーンに合わせた、かなりかっこつけた言い回しだと思います(たぶん)。

直訳:「お前が耐えていたいじめを知らないかのように装って」

9. I shall never again conduct myself in such a dastardly manner as this.

これも、かなりかっこつけた言い回しな気がする。

dastardlyは”卑怯な”の意味。

shallはwillよりも強い意志をあらわす。I shall never againで、二度としないという強い決意を表明している(willでも全く同じ意味で通じると思いますが、shall使う方が格調高いと思う)。

Conduct myselfとactの違いは正直よくわかりませんが、日本語で言うと「もう二度とこんなことしない」ではなく、「もう二度とこのような振る舞いはしない」というような少し堅い感じがあるんだと思う。

直訳:「もう二度と今回のような卑怯な振る舞いはしない。」

10. You idiot. You don’t have a single thing to apologize to me for.

You idiotは「バカ野郎」。ヒロアカの吹き替え版ではバクゴウがよく言う。

You don’t have a single thing to apologize to me for.

これもかっこいい英語ですね。

自分なら最後のforを忘れるだろうな。

意味はそのまんま「お前には俺に謝らなくてはいけないようなことは一つもない」

言われればわかるんだけど、こういうシンプルなHaveの使い方が意外に出てこなかったりするんですよね。

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